「リッチなカレーの店アサノ」の「must have item」は、「リッチなカツカレー」です。
さて、「カツカレー」について語るのだけど。倶楽部まさやんが、注目するカツカレーのお店は、下記3つ。何れも、再訪して食べたいかと訊かれれば、「どうかな?」なのだけど、まぁ再訪しようとは思ってるけど。
元祖とか、本家とか、発祥店とか、名乗るのは、歴史的見地からの認識ではなく、お店の経営戦略てのか、マネジメントな問題だと思ってる。だから、お客さんの側としては、こういう言葉に惑わされたり、振り回されたり、踊らされたりする必要も意味も全くない。飲食店に限って言えば、老舗かどうかは多少影響するかもしれないけれど、お店の価値や評価を計るのには、味わいや、おもてなしに注目すれば、概ねそれで足りると思うけどね。
「カツカレー発祥の店」についても、ご多分に洩れず“諸説あり”て事だけど、倶楽部まさやんは、どれがどうだとか、これら検証するつもりは全くないよ。だいたい、カツとカレーを一緒に供することは、別段タブー視されていたわけでもないので、大正時代には、もうすでに、それぽいものが供されているお店の記録もあるみたいだし、きっと、いわゆる「土着のカツカレー」的なるものは、数多あったことは、容易に想像できる訳だしさ。まぁ、調べようにも不確かなことが多すぎてキリがない。
千葉さんのカツカレー「銀座スイス」東京都中央区
グリル・スイスは、某在京老舗球団のプロ野球選手千葉茂さん(1919年5月10日-2002年12月9日)が現役時代に、ざぎんで通った洋食店だとさ。千葉さんは、三塁手で背番号3だったのだそうだけど、同球団では、後を引き継いだミスターによって、この背番号は、今は永久欠番だよね。どーでもいいけど。
千葉さんと言えば、「猛牛」というニックネームであった事と、近鉄球団の監督に就任した1959年には、同球団の愛称が、従来の「パールズ」から、一般募集で変更される事になり、千葉さんのニックネームにちなんだ「バッファロー」になった事については、多少興味あるか。いや無いか。
千葉さんは、「カレー」も「カツレツ」も好物だったそうで、現役選手だった昭和22年(あるいは23年)頃のある日、千葉さんが来店した際に、「カレーにカツレツを乗っけてくれ」とオーダーしたのだそうで、お店が、これを受けて提供したのが、「カツカレー」のはじまりなのだそう。
では、ここの「千葉さんのカツカレー」てのは、美味しいのかどうか?そりゃー、洋食屋さんの確りした技術で「カツレツ」と「カレー」が、ギュッと一皿にバランスよくまとまって提供されるのだから、これは、誠意ある味わいだと思う。
結局、「カツカレー発祥の店」については、「カツカレーは勝利の味がする」と言った千葉さんの「知名度」と言葉の「影響(拡散)力」により勝利したのが、ここの「カツカレー発祥の店」であるとしておこう。
訪ねたのは、2007年12月。
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リッチなカツカレー「リッチなカレーの店 アサノ」東京都町田市
倶楽部まさやん的に、この世で一番美味しいと思ったカツカレーが、こちらの「リッチなカツカレー」かもねかもねそーかもね。目指すべきカツカレーがあるとすれば、きっと、ここのだろーね。
でもよくもまー、大阪の南の方の田舎から、東京の町田くんだりまでで行けたものだなと我ながら、ご苦労さんに思うけれど、訪ねがいのあるお店であったことに違いはないよね。
はじめに、一見さんは、先ず「リッチなカツカレー」以外を注文すべきではないと思うね(笑)
「高座豚」という「イギリスヨークシャー地方原産の白色小型種(中ヨークシャー種)に由来する神奈川県産ブランドのいわゆる銘柄豚」を使用しているとんかつは、抜群にうまいです。グレイビーも抜群に、とんかつとマッチしている。一緒に盛り付けられている温野菜がまたいい箸休めになる。キャベツの千切りは、とんかつの名残かね?要るかね?て感じだけど。そして、ごはんも美味しい。ペロリな分量も、ちょーどいい。別小皿で添えられる香の物も潔いね。
この「リッチ」で「パーフェクト」なカツカレーとはミスマッチなほどに、カウンターのみ7席という一見猥雑さ感じるも実は至って清潔感あるこの店内の狭さなのか、カレーに五感を集中させてくれると言う感じなのか、外で並んで待っている時から、インスピレーションが働くてのか、きっとココの色々な導線というか環境が美味しさを引き立てているポイントなんだろーと思う。
一見のお客だと、「リッチなカツカレー」以外、注文させてくれない感じなので、はじめは多少不快感あるかも知れないけど、これを食べ終わるころには、注文時に、他のメニューを頼もうとしても、「それは時間がかかる」とか言って、どーしても、この「リッチなカツカレー」を注文させるマスター(大将て感じ?)の「自信」と「熱意」に対し、「これを注文させてくれてよかった」と心から納得するよ。あえて、他のメニューを注文したいなら、ここの常連になるしかないかもね(笑)
但し、このお店は、2005年12月に訪ねたきりなので、その後、代替わりしたと思うけど、現在の事はよく知らない。
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とんかつカレー「元祖とんかつカレー カツヤ」大阪市浪速区
昭和34年創業の洋食店。開業当初、「とんかつ」と「カレー」の店「カツヤ」と掲げた看板が、ここを訪れるお客さんには、「とんかつカレー」の店「カツヤ」と読み取られたみたいで、「とんかつカレーあるん?」て言われるようになったのが、とんかつカレー提供のきっかけだったとか、TVの特集か何かで聞いた事がある気がしてて、でも確かな情報ではない。要確認事項である。現状、これを「信じるか信じないかはあなた次第です。」ので、他に拡散しないようにね。
2006年8月に訪ねて以来行っていないので、今がどうかとか全く知らないのだけどね。
「とんかつカレー」を「元祖」と冠する理由は、単に、カレーととんかつを一緒に盛り付けたに過ぎない代物ではなく、お店が開発した「とんかつによく合うカレーソース」を合わせたカツカレーを提供するはじめてのお店だから、その意味で「元祖」という事らしい。
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倶楽部まさやんが、考えているカツカレーは、鶏カツカレーなので、上記とは、多少かけ離れたコンセプトかもしれない。しかも、鶏は、ムネ肉だし。但し、アサノのカツカレーの様な、とんかつに寄り添うソース的ではないちゃんとカレーしてて、ペロリといけて、胸焼けもしない感じてのは、目指しているけどね。
たとえば、鶏カツのイメージと言えば、新世界の串カツ屋さん「越源」で食べる「鶏カツ」みたいなやつかな。串は無くていいけど、細かいパン粉は必須だよね。あと、お肉にパン粉を纏わせるつなぎになるバッターが問題だよね。卵不使用、小麦粉に山芋とか入れるか?を溶いたりするか。油を何使うかも重要だったりするね。
カレーの辛味は、舌で感じる要素が多く、ワサビの様にツーンと鼻に抜ける感覚とは違うものなので、立体的な辛味が感じられる何か仕掛けが欲しいなと、今は思っているところ。
本記事は、2007年12月15日以前の倶楽部まさやん日記を編集加筆し、リニューアルしています。