2021年3月11日 ヴァン・ド・ミチノク2020。同じ空の下 同じワインで 心寄せる一日に。
本日は、「鎮魂」の日にしたくて、お仕事は、有給休暇を取得した。
お家で、静かに過ごして、一日を終えても良かったけれど、昨年は行けなかったヴァン・ド・ミチノク抜栓のイベントを思い出したので、お店に電話してみた。現在は、19時抜栓の縛りが無くなったみたい。お席があったので、予約して、急遽、お出かけすることにした。
【1杯目】
FUJIMARU 工場直送生樽ワイン 白
生産者:フジマル醸造所
生産地:大阪府
葡萄の品種:デラウェア
先ずは、生樽ワインの白か赤、もしくはその両方からがお決まりのパターン。
1階ワイナリ-で造られたワインを特注のサーバーからご提供するフジマル醸造所の名物ワインだから、せっかくここに来て、これは外せない。
本日のは、大阪府柏原市の契約農家で収穫されたデラウェアで造られた白。
【“藤五郎いわし”のエスカベッシュ】
エスカベッシュは、お魚を薄衣でサクッと揚げて熱々のうちに香味野菜を入れた甘酢に漬けて馴染ませて作る、南蛮漬けを洋風に仕上げた場合こうなりますって感じなおつまみ料理。
藤五郎いわしは、噛み切れる小骨感があるのが、カルシウム吸収してるぞってな具合に、確りシガシガ噛み噛みして食べるのが楽しい。
【マリアージュ】
スピードメニューは、コースで言うところのアミューズ。居酒屋で言えば、とりあえず枝豆とか、そんなところか。
薄っすらラムネ風味な感じが愉しめる生樽白との相性も順調。酔っぱらってよければ、生樽赤もお代わりして、エスカベッシュとの相性を試したかったくらい。
【2杯目】
2017 エルスは、スペインの白。シャレッロていう葡萄は、スペインのCAVAというスパークリングワインになるやつと同じだそう。
この黄色感は、酸素と結合して生じるものらしく、例えば、リンゴの切り口を空気にさらしていると色が変わるのと同じようなものとイメージすると分かりやすい。アカシア樽を使ったような影響ではないのだそうで、そもそもこのワインは、ステンレスタンク熟成だそう。
【ハーブマリネした桜マスとドライトマトのタブレ すりおろし林檎のソース】
冷前菜メニューから。
底のドライトマトのタブレは、クスクスのサラダの様なもので、蕗の薹が入っているらしい。中程に、旬の桜鱒はハーブマリネにして旨味たっぷり仕様。上部に、芹とウルイ。
桜色で甘酸っぱい”すりおろし林檎”のソースがかかってる。
【マリアージュ】
第一印象として、黒葡萄?て、思う程の甘い香りがあり、飲んでのうま味と言うかコク感も確りある。桜鱒との相性は順当だけど、リンゴのソースとの取り合わせが拠り所かと。
ウルイの触感を愉しみつつ。
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【3杯目】
東日本大震災があった3月11日を「感謝の言葉であふれる日にしたい」から、この日の合言葉は、「ARIGATO」にしたい。
山形のマスカットベーリーA主体で東北6県の葡萄を使用したこのワインを契機にして、思いを馳せたい。
【昆布〆した鰆のロースト ビスク風味のミネストローネ仕立て】
温前菜メニューから。
鰆は淡白なお魚だけど、この時期が旬で脂がのって来る。昆布で〆て旨味をギュッと凝縮したところに、ローストした程よい香ばしさが食欲をそそる。ミネストローネのトマト感に、クーリ(甲殻類を裏ごしして作るソース)を融合したようなスープに籠められた旨味は無敵。お魚の上には、ディルだっけか?
【マリアージュ】
塩味が来てのベリーAといった香りの段階があった。
そう言えば、鮭が白身魚と知って、へぇ~って思って以来、鰆が赤身魚だとは、全く、へぇ~て感じ。
マグロやカツオと赤ワインを合わせることはあるけれど、旬の鰆は、ビスク風味のミネストローネとの相性も手伝って、赤ワインと合わせて、オーケーなお魚だと思う。
【4杯目】
フランス・ロワールではコー呼ばれるマルベック種の赤ワイン。色は、濃ゆい程ではないガーネット色。ガシガシじゃないけれど、しっかり歯茎に渋味を感じるタンニン感。酸味は強くなく、2013年ものだけあって仄かな熟成香があるというのか、いい枯れ方しましたねって感じ。この十分な旨味は逞しい。
【なにわ黒牛のグリわさび菜のサラダ添え】
メイン料理メニューから。
ここでのメインは、現在、仔羊かなにわ黒牛かの2択。どっちもいい。今夜は、こっち。100gでお願いした。
阪南市で育てられたなにわ黒牛は、100%雌牛なのだそうで、一般的な去勢牛より融点が1.9℃低く、あっさり口溶けが自慢なまだとか。
「フジマル醸造所の自慢の一品」なだけあって、火入れも上等。
【マリアージュ】
お肉と赤ワインを頂くとき、どっちが主役なのかと思いながら、結論が出ないまま食べ終わってしまうことが多い。お肉を食べるとき、ワインは、ゴクゴク飲んじゃう方なので、多分、主役は、お肉かと。
今回は、ワイン、お肉、わさび菜の三角関係を紐解きつつ、大いに縺れた。
本日のお料理 | 2017 エルス | ||
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生産者:ルエルナ アモス バネレス 生産地:スペイン・カタルーニャ 葡萄の品種:シャレッロ |
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ヴァン・ド・ミチノク 2020 | 2013 キュベ東北 | ||
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生産者:バトン(板垣卓也)X タケダ・ワイナリー 生産地:日本、山形 品種:東北6県の葡萄 |
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生産者:ピュズラ&ボノーム 生産地:フランス・ロワール 葡萄の品種:コー(マルベック) |